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河野道代『思惟とあらわれ』の詩的追究

photo : Takashi Hiraide

河野道代の『思惟とあらわれ』が2022年7月、
panta rhei 社から刊行されました。 
 収録された詩篇が成立要素としているのは、美術の最先端における
さまざまなオブジェのあり方です。それらは、
物の言葉を聴き取った制作者の思考が物質化されたものですが、
その成立後、オブジェに注がれるのは、観る者のまなざしだけとなります。
しかし、もし詩がリズムや韻や整えられた諧調によって
物の位相に転位を与えるならば、私たちは新しくひらかれた次元で、
言語によって構築され、異なる光に照らされた
さらなるオブジェの姿を見ることができるでしょう。  
 この書物では鮮やかな詩的想像力と精密な散文的仕掛けが
渾然一体となって、見えないオブジェを次々と出現させている。
言葉の本質を物の本質に対置させるという、
詩的追究の新しい成果です。




[平出隆総譜-造本]1983-04-15 田村隆一『陽気な世紀末』を編集・装幀。河出書房新社刊。菊判変形/糸縢綴じ/112頁/ソフトカバー装/函入/印刷凸版印刷+製本小泉製本[d7]





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