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【厳戒】PCEデフレータと月末のリバランスでドル円が151円突破あるいは149円台前半に急落の両方向の可能性
2024年2月29日(木)号

本日は月末です。冬時間のロンドンフィキシングは25時です。
月末のロンドンフィキシングに向けて、資産運用会社が月末のリバランス(世界各国に分散して運用している資産の再配分)を行います。
四半期末・半期末・年末および週末まで絡んでくると、国境をまたいだかなり大きな資金の動きがありますので、為替も大きく変動することになります。

事前にこの値動きを読むことは困難であり、25時期限の2時間ほど前から、ファンダメンタルズに基づかない突飛な値動きが起こることが多いです。月末特有のノイズと言って良いものですが、相当大きなフローが発生することがあるので注意が必要です。

基軸通貨の「ドル売り」「ドル買い」どちらかに傾くことが多いです。
1月31日(水)のドル円相場は、23時台の147.56の高値から25時台の安値146.07まで、約1円49銭の急落となりました。

リバランスというくらいですから、ドル買いに傾いた月はドル売り調整が入るとイメージするでしょう。
しかし、このリバランスは、本来は株式や債券などあらゆる資産クラスの月末持ち高調整なのです。これらが国境を超えるときに為替を動かすと理解したほうが良いでしょう。もちろん、あらゆる資産クラスの為替ヘッジの調整という直接的な側面で捉えても結構です。

日本時間9:55の仲値公示に向けて、特に本邦輸入企業の代金決済日がゴトー日に設定されていることが多いので、ゴトー日や月末にドル買い注文が多く持ち込まれますが、そういう分かりやすい一方通行ではありません。
月末のリバランスのボリュームやドル買い・ドル売りの方向性に関しては、その瞬間が訪れるまで全く分からないという不確実性があるため、本日23時前までにはポジションをクローズしておくのが良いでしょう。

もう一点、今回に限ったことですが、米国PCEデフレータ(コアデフレータ)という物価指標の発表が22:30に控えており、予想の上振れリスクが懸念されているためご注意ください。

米商務省が毎月末頃に発表する、個人消費支出(Personal Consumption Expenditure)指標です。消費段階での物価上昇圧力を測る尺度として用いられます。
米労働省が毎月中旬に発表する消費者物価指数(CPI)と似ていますが、FRBがインフレ指標として正式採用しているのがPCEのため重要性は高いのです。

CPIのほうが先に発表され速報性が高く、PCEがCPIの傾向を覆すことはほとんどないため、通常はCPIのほうが注目されます。
しかし、ご存じの通り、今月(1月分)は、CPIが大幅上振れしたCPIショックがあったにも関わらず、今回のPCEの予想は総合・コアとも、前回を下回る予想となっているため、上振れリスクが高いと考えられます。
仮に予想および前回の数字を上振れした場合には、米国10年債利回りが急騰・ドル全面高になるでしょう。

という訳で、150.00から150.88のたった88銭の間に1週間も閉じ込められたドル円相場が、上下どちらか分かりませんが、大きく放たれるきっかけになるイベントが2つ重なっているため、くれぐれもご注意ください。

例えば、PCEが予想を上振れしてドル高、月末のリバランスはドル買いということになれば、ドル円相場は151円台に乗せるでしょうし、真逆の結果になれば149円台の安値を深掘りするでしょう。
結果まちまちの場合には、結果的にあまり大きな影響はないかもしれませんが、乱高下は必至と思います。

為替相場には目立った値動きはなく、ドル円は年初来高値更新を意識した値動きとなりましたが、151.00には強力なオプションバリアーが設定されており、年初来高値まで残り4銭まで迫ったものの反落で引けました。

日米株価指数の日柄調整は継続中で、明確に押し安値が決まるまでは弱い値動きとなりそうです。

ビットコインに関しては、半減期ラリーがさらに加速し、一気に60,000ドル台に乗せ、高値は64,055ドルに達しました。

この原稿を執筆中に、ドル円は既に149.75割れまで値を崩しています。
主な理由は、日銀の高田審議委員のタカ派発言と神田財務官の口先介入です。足元のドル円相場の値動きは鈍く、異例の口先介入ですが、おそらく本日のPCEショック?での急騰に先手を打ったというところでしょう。できるだけ発射台を下げておけば151円到達を阻止できると考えてのことだと思います。

149.50アラウンドの買い注文は分厚く、絶好の押し目買いのチャンスを提供したことになりそうですが、PCEショックが起こらない(予想通り)という可能性もあり、いずれにしろ長持ちは避けるべきです。

日米株価指数については、明確に押し安値を固めるまでは様子を見るのが賢明かと思います。

ビットコインの騰勢はすさまじく空売りには恐怖を感じますが、昨日の高値付近では戻り売り圧力が強いと思います。

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